あなたの会社のコア・コンピタンスを記載しましょう。このコア・コンピタンスとは、企業活動における中核となる強みの事であって、具体的には
- 競合他社を圧倒するレベルの高い能力
- 競合他社が真似られない確固とした能力
ということになります。
そしてコア・コンピタンスと呼ばれるためには
- 幅広い分野に応用できるポテンシャルがあり、
- 顧客にとって高い付加価値を与えられ、
- 競合他社には模倣されにくいもの
という条件が満たされる必要があります。これはコア・コンピタンスの提唱者であるハメル氏とプレハラード氏が述べていたことです。
単なる強みではないのです。例えば薬の一般的な製法や効能の知識は、単なるコンピタンスであって、特別なパテントや先端技術を用いた製法、原料供給者との良好な関係、あるいは強力なブランドという他社にないものがコア・コンピタンスと呼ばれるものなのです。
そうはいっても、まずは自社の強みを数多く上げていきましょう。技術、ノウハウ、商品(サービス)、人材等、様々な分野において競合他社と比較して優れていると思われる点をリストアップしていきます。これから上記3つのポイントの条件を満たすかを確認します。
どんな先端技術であっても顧客がそれによる利益を感じられないのであれば、自己満足にしかなりませんから、コア・コンピタンスになりません。技術者にはこういう人が多いです。本人が凄いと思っているけれど、周りの人から見ればお金を出したいほどではないという奴ですね。
また、画期的な技術であっても一つの製品にしか使えないのであれば、その製品が社会から不要なものになってしまったときに、その技術も不要になりますから、多様なところで用いられるものでなければコア・コンピタンスとはなりません。
さらに、現代社会では、常に競合他社の動向をお互いに調査していますから、簡単に真似られるものであったならば。それもコア・コンピタンスとはなりません。
中々ハードルの高い基準ではありますが、今、コア・コンピタンスでなくても何年後かにそうなりうるものであればよいのだと思います。それを意識して、競争上優位に立てる強みを作り、育てましょう。