コーポレート・ベンチャー・キャピタルに投資をしてもらうときの注意点

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事業会社が自らベンチャー投資を行うファンドをコーポレート・ベンチャー・キャピタル(Corporate Venture Capital)と呼んでおり、設立が相次いでいます。上場企業が自ら成長を促したいところですが、金太郎飴みたいな人材の宝庫であって、どちらかというと保守的な人しか集まってこないでしょうから、社内でイノベーションを起こすのは難しいと思います。

 

元々、ソフトバンクのように、上場してもなおベンチャー意識の強い会社でないと、中からベンチャー精神を持った人材は育ちません。育つというか、まずベンチャー精神を少しでも持った人材が入って来なければ、育てようと思っても育たないのだと思います。ベンチャーは先ず心意気からです。保守的な人材は、どうあがいてもベンチャー精神なんて沸き起こってこないと思います。そうなると外部人材、といいいますか外部企業を買収したり、出資をして取り込むのがベストです。潰したければいつでも潰せますからね。以下、積極的に投資をしているCVCをリストにしてみました。

 

社名 親会社・運営会社 運用総額
ITネット YJキャピタル ヤフー 465億円
GMOベンチャーパートナーズ GMOインターネット 約170億円
通信 NTTドコモ・ベンチャーズ NTTドコモ 700億円
KDDI Open Innovation Fund KDDI、グローバル・ブレイン 300億円
製造業 Innnoation Growth Ventures ソニー、大和証券グループ 150億~200億円超
Hitachi Ventures GmBH 日立製作所 約160億円
インフラ JR東日本スタートアップ JR東日本 50億円
東京電力ベンチャーズ 東京電力ホールディングス 約100億円
Japan Airlines Innovation Fund 日本航空、アメリカトランスリンクキャピタル 約80億円
広告・TV 博報堂DYベンチャーズ 博報堂DYホールディングス 約100億円
TBSイノベーション・パートナーズ TBSホールディングス 48億円

(出所)東洋経済

 

シリコンバレーにおけるCVCは通常のベンチャー・キャピタルと目的はそれほど変わりはありませんので投資効率優先で考えます。しかし日本のCVCは、全部ではありませんが情報収集アンテナ的な機能を優先し、投資リターンは二の次のところが少なくありません。ベンチャー企業の動向をいち早くつかんで、本社がどうすべきかを参考にするといった感じです。自分の考えたアイデアが実現すれば、共同開発や資金援助をしてもらえることを期待して、実際にそうなると自分たちとしては大幅に前進したように思えます。場合によっては商品の顧客になってくれることもあります。しかしそういう例ばかりではなく、開発成果は力関係上、出資企業に持っていかれて、主導権を取られ、利用価値がなくなればポイというケースもないわけではありません。協力を仰ぎに行ったら、実際はアイデアだけ取られたという感じです。この手の資金の利用は、起業家にとって慎重に注意を払うべきです。繰り返しますが、そんなCVCばかりではないので、警戒しすぎはよくないですよ。でも注意するに越したことはありません。

 

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