これから参入する市場が魅力的かどうか、消費者の購買動向はどうなっているかについて、考えていきましょう。
(a) 市場規模調査
マーケット規模については、矢野経済研究所等のシンクタンクが公表しているデータが大いに参考になります。また、地域特性や消費者の購入動機、職業、年収別等で調査項目を立てて、今後の需要予測を検討します。商品を取り巻く市場環境を把握し、各社の商品特性も検討します。
(b) 消費者動向調査
市場調査を行えば、参入市場に対する参入可能性を検討できますが、消費者の購買動向も同時に考える必要があります。今後日本は人口自体が少なくなっていきますが、人口動態をチェックしなければなりません。これによって、生産や消費に関する根本要因を把握することができます。
次に生活意識、生活構造、生活行動等の生活環境の変化を捉えることで、その変化がどのように消費者に影響を与えるかを検討しましょう。いわゆるライフスタイルの検討です。また、消費者の生活一般を見ます。これはライフステージ、余暇の楽しみ方、職業、年収、貯蓄高、家族構成、性別、年齢等の検討です。これらは購買動機と関係がありますから、張済を調査・分析する必要があります。そして、エリアで販売していく場合には、エリア・マーケティングが不可欠で、各エリアでの事業計画を考える場合には必須な考え方になります。
消費者調査にあたっては、業者に頼む場合もありますが、身近な人からヒアリングしても良いと思います。なるべく多くの方に当たれると望ましいと思われます。その際には調査対象者を決め、調査の目的を把握し、調査方法を選定し、調査項目を検討し、調査フォーマットを作成するという手順で進めていきましょう。
以上のように業界動向、市場動向、そして消費者動向の調査をすることで業界の現状を把握でき、参入するにあたって魅力的かどうか、勝算があるかどうかを見極めることができるようになります。